工学・工業分野でのダイバーシティ環境の実現と ジェンダー平等を目指して

学長挨拶





代表機関 総括責任者
国立大学法人 長岡技術科学大学長
鎌土 重晴

 長岡技術科学大学は、長岡工業高等専門学校及び株式会社イートラストとの連携により、2019年度文部科学省の科学人材育成費補助事業ダイバーシティ研究環境実現イニシアティブ(牽引型)に採択され、工学・工業分野でのダイバーシティ環境の実現とジェンダー平等に取り組んでいます。また、協力機関として、2021年3月現在、新潟県内の16機関・企業から参画いただいています。

 成長に沿った高専⇒大学⇒企業等とのシーケンシャルな繋がりとそれぞれの特徴やネットワークを活かし、工学・工業分野で少ない女性研究者・技術者の育成と裾野拡大 、活躍促進の方策を探って参りました。そして、国籍を問わず、多様な女性研究者・技術者が研究活動を継続でき、長期的に最前線で活躍できるよう、研究等と育児・介護等の両立支援や、研究・技術力の維持・向上に対する支援など、環境整備を行ってきました。

人々の幸せの実現に向けた研究・開発環境

 近年、ますます、男女の体格や身体の構造などの性差やジェンダーを考慮した研究・開発環境の整備が強く求められています。工学・工業分野に進む女性が増え、研究・技術開発に従事し、新たな視点や発想が生み出されることが期待されています。このような多様な視点や発想を取り入れてこそ、イノベーションの創出につながります。さらに、全ての人が 性別に関わりなくその能力を十分に発揮できることは個々人の幸せにもつながるものです。

持続可能な社会に向けた地域との連携

 本学は、2018年に国連からアカデミック・インパクトSDGs (持続可能な開発目標)ゴール9(産業と技術革新の基盤を作ろう)の世界ハブ大学に任命され、世界の人々に役立つ  安定した産業化の模範となる大学として、SDGsの普及啓発や新しい技術の開発強化に取り組んでいます。日本の「SDGs モデル」の柱の一つである「あらゆる人々が活躍する社会・ジェンダー平等の実現」に向け、また、ダイバーシティ推進の取組から得られた成果や課題を地域に波及させていくために、連携機関及び協力機関とともに、ダイバーシティ・コンソーシアムの設立準備も始めています。       

 地域の皆様をはじめ多くの方々からのご支援とご協力を賜りながら推進して参る所存です。